武蔵野市と武蔵野自然塾とのパートナーシップ


武蔵野自然塾発足の経緯
武蔵野市は緑化や自然環境保全に関連する各種事業を、市の重点施策と位置づけて強力に進めてきていますが、その施策の中に「武蔵野市近郊の荒廃緑地の保全と活用」があります。市は、水源林とみなされる多摩の荒廃林保全について手を差しのべるべきとの考えで検討していましたが、やがて東京都農林水産振興財団から、森林保全活動推進の仕組みについて提案があり、市は提案に基づき「二俣尾・武蔵野市民の森に関する協定」(平成13年8月)を締結、実施に移しました。

 この仕組みは、武蔵野市が間伐整備の資金を財団に拠出、財団は市が指定する山主の荒廃林の間伐整備作業を森林組合に発注、森林組合は指定された山主の森林整備を行い、山主は市が拠出した資金の見返りとして、山林の一部区域を市民に解放するというものです。そして市に代わって解放区域の管理と軽度な整備作業、市民受け入れ管理とサービス提供役務を担うNPO団体として「武蔵野自然塾」が設立されました。

【事業名】
東京の森林の保全と活用 「二俣尾・武蔵野市民の森」

【事業目的】
(1)多摩地域の森林を荒廃から守り保全する。
(2)地元地域住民と相互に交流しながら、自然体験できる場として森林を活用する。市民の森林や林業に対する理解を深め、自然環境や自然保護への関心を高める。

【事業概要】
○場所 青梅市二俣尾4丁目地内 「二俣尾・武蔵野市民の森」
○ 面積 2.93 ha
○ 内容 山林所有者、東京都農林水産振興財団、武蔵野市の3者間による「二俣尾・武蔵野市民の森に関する協定」に基づき、森林の保全及び活用を図る。
○ 期間 平成13年度〜10年間

武蔵野自然塾と行政との現況
    
 この山林は急峻な斜面にスギ・ヒノキが4,000本/ha 程度密植された未間伐人工林のため、シロウトが間伐整備作業を行うのは大変危険です。従ってこれらの作業は森林組合のプロの人達が行います。武蔵野自然塾の役割は、解放区での広葉樹の植林や草刈り・散策路の安全管理などの整備作業や、間伐整備による生態系の回復状況調査、市民を受け入れて日本の森林の状況・間伐整備の必要性説明などの啓発活動、市民が森林で楽しんでもらうためのサービス提供、及びこの仕組みによる森林の整備システムに関する対外情報発信が主な役割となっています。

 こうして発足した「武蔵野自然塾」には、自然環境関連知識が豊富で野外活動や環境教育などの知見をもつ人々が多くあつまりました。そのため現在では塾の活動分野は「二俣尾・武蔵野市民の森」のフィールドにおける活動のみならず、要員・知識・技術面の問題から市が取り組みたくても取り組むのが難しかった各種自然環境関連の調査、自然体験を通じた環境教育・イベント実施などの分野において、市からの委託をうけて幅広く活動をするようになりました。活動の記録および活動の予定のページをご覧下さい。

 武蔵野自然塾は、行政サイドとパートナーシップを組みながら、自然環境保全活動・自然環境教育の分野において、自らのスキル向上に努め、行政サイドおよび市民サイド双方に対して、よりきめ細かなご満足いただけるサービスを提供していく所存です。また、武蔵野市からの受託事業だけでなく、他の自治体、あるいは市民のみなさまからの業務依頼もお待ちしております。お気軽にご相談下さい。

直線上に配置

武蔵野自然塾とは? に戻る